「フォトリソグラフィ」という微細加工

「フォトリソグラフィ」という言葉はご存知ですか?
耳慣れない言葉ですが、日常生活を見渡せば、むしろ溢れかえっているくらいの技術です。ビジネスやプライベートで用いるスマートフォン、タブレットPCや居間に置いてある薄型テレビなど、探せばどんどん出てくるでしょう。もちろんモニターですから、自動車など液晶パネルなども例外ではありません。
意識をしだすと、どれだけ「フォトリソグラフィ」が溢れかえっているか分かりますね。

名前のとおり、(photo)技術を用いて、基板に画像パターンを刻み込む技法(lithography)なのです。フォトレジストという感光性樹脂で、マスクパターンを転写して、露光されている部分とされていない部分をつくるのです。そして、そのパターンを利用して光によって微細加工を行うのです。
特に半導体分野では「フォトリソグラフィ」の貢献度は高いのです。半導体の製造には膨大な作業工程があり、「フォトリソグラフィ」は一工程にすぎませんが、もっとも重要な技術であることに間違いはありません。

微細加工はそのものが高度な技術力を要求されます。半導体分野ではナノメートル単位で、パターンを刻み込むことが要求されますので、もはや人間の知覚の範囲ではないのです。

我々の生活を豊かにしているスマートフォンこそ「フォトリソグラフィ」の代表的製品といっても過言ではありません。写真撮影にしても、動画の視聴にしても切っても切り離せないほどに浸透しています。
生活に密接にかかわっているからこそ、これからも伸びしろが期待できる重要な技術なのです。