フランスの伝統工芸品カルトナージュとは

カルトナージュとは古代フランスで紅茶を入れるために生み出された厚紙でできた箱のことを言います。今ではヨーロッパの伝統工芸品になりました。1800年当時、床屋を営んでいた方が、カイコなどの繊細な物を高品質のまましまっておくために生み出されました。厚紙でできた箱に布などを切って貼って、綺麗に仕上がった保存箱のようなものです。

まず、ベースとなる厚紙は作る箱の大きさによって、1mm、2mm、3mmと厚さを変えます。次に、その厚紙にケント紙を貼り付けます。これはこの次に貼る布の裏打ちに使用するものです。フランスではボンドを使用するのに対して、日本ではでんぷんで作られたノリを使用するのが特徴です。接着面の補強などにクラフトテープを貼ります。
これはボンドやでんぷん糊を染み込ませて使用します。染み込ませて貼り付けることで、より強度を増すことができますし、いらないところは手でちぎってカットできる便利さを持っています。また、金属やタッセルと呼ばれるパーツをくっつける時にも使用されます。伝統的な道具として、先が細くなっているヘラを使用します。これはデコレーションが混み合ってきた時に、そのデコレーションを気づつけることなく根元までしっかりと届くように長年の年月をかけて編み出された道具です。この道具を使いカルトナージュは作成されていきます。材料を切るのはフランス製カッターやロータリーカッターを使用します。フランス製カッターは肢の部分が特徴的で、握りやすい作りになっているのが特徴です。ロータリーカッターは普通のカッターの刃は引いて地面との摩擦を利用して切るのに対して、ロータリーカッターはカッターの刃が回り布など通常のカッターの刃で引っ張って切るのでは生地が伸びてうまく切れない時に使用されます。