10代の頃は、随分やんちゃな私でした。高校生で小型二輪の免許を取得し、親に買ってもらったバイクを仲間と改造しては、バリバリと爆音を立て、夜な夜な街を走り回っていたような奴です。今思えば、煩い・迷惑な奴らの1人だったのだと思います。
そんな私も、高校を卒業してから就職し、真面目に働いていました。今の妻との出会いも、私の職場にアルバイトで働いきに着たのがきっかけでした。妻の実家は造園業です、簡単に言えば植木屋さんといったところでしょうか。妻と結婚を期に、妻の実家の造園業で働くようになってからは、全くバイクに乗らなくなり、バイクも手放してしまいました。その造園業も「虫が嫌い」という理由で耐えられず辞めてしまい、今の自動車部品製造メーカーで働いています。
大した趣味もなく、仕事帰りにパチンコに明け暮れる毎日を送っていましたが、同様に昔やんちゃだった仲間が会社にいて、「もう一度バイクに乗ってみたいね」の話しになり、パチンコをすっかり止め、1日2箱吸っていたタバコも止め、僅かな小遣いをバイク貯金するようになったのです。
その1年後、中型二輪の免許を取得しに、会社帰りに教習所に通うようになり、見事卒業。バイク貯金も中古の中型バイクを買えるまでに貯めることが出来ました。
それまでの間、妻にはバイクを買うことは内緒にしていたのですが、意を決して相談してみると昔のやんちゃを知っている妻は、「変な改造とかしないでよね」を条件にOKを出してくれました。勿論改造する気はありません。ただ風を切って走りたいだけなのですから。
仲間が会社へ休日出勤している時に、「オジサンライダー登場!」のメールを送り、会社の駐車場でバイクに二人で代わる代わる跨りました。その時は本当に嬉しかったです。
このバイクは、中古で決して格好良い物では無いかもしれませんが、昔のやんちゃな自分と違い、走る喜びを一緒に味わえる相棒として大切に乗っていきたいと思っています。