レンタルの建設機械は、通常は建設業に携わる方々を対象にレンタルを行っていますが、災害が起きたときにはさらにその存在がクローズアップされてきます。災害は、建設現場以上にどんなことが起こるのか予想がつきません。建設現場であれば将来どんな作業があって、どんな建設機械が必要でということが見通すことができるため、レンタル計画も立てやすければ、頻繁に使う機械については自前で所有しておくこともありますが、災害はどんなことが起こるのか予想できないので、計画はおろか、自前で用意しておくことは当然できません。そんなときに、災害復旧のために必要な機械がすぐ用意できるのがレンタル会社になります。
レンタル会社は非常に多くの種類の建設機械を所有しています。例えば、災害が起きて電気が停電してしまったら、容量に応じた発電機を用意することができます。高圧受電のレベルの建物1つをまかなえる発電機も持っているので、常に電気が必要な公共施設等が被害にあって停電してしまった場合などには非常に有用です。最近災害で市役所が停電してしまった事例がありますが、電力会社の送電復旧までの数日間、発電機でもって市役所全体の電気をまかなうことができました。これがなかったら役所機能が麻痺して、災害復旧もままならなかったのではないかと思うとぞっとします。
その他、洪水が起きてしまったら、水路に水を戻すためのポンプを用意することができます。一度堤防を越えてしまった水は、自然の力ではなかなか元の水路には戻らないので、そういったポンプの力を利用しなくては復旧できないことが多いです。地震が起きて建物が崩れて道を塞いでしまったら、油圧ショベルなどの解体用機械や、廃棄物運搬のためのダンプなどが用意できます。暴風雨などで木が倒れてしまったら、チェーンソーや高所作業車、トラッククレーンなど、倒木の除去に使用できる機械が用意できます。
このように、決して災害のための用意ではないかもしれませんが、非常に多くの建設機械を所有しているレンタル会社は、災害時にはいろんな場面で出番があり、復旧活動に大きく貢献しています。こういった点においても建設機械のレンタル会社の社会的な存在意義はあるのです。