断熱塗料を屋根に塗ることで期待できる効果

住宅の屋根に塗る塗料の中でも夏の暑い日などに効果が期待できる塗料には遮熱塗料や断熱塗料がありますが、ここでは断熱塗料を屋根に塗る事で期待できる効果やそもそも断熱塗料はどんなものかを説明します。断熱とは空気などを伝導する熱が伝わりにくい素材を利用する事で保温をすることを意味しますので屋根に断熱塗料を塗る事で屋外の熱を屋内に通しにくい状態を保ち、一方で屋内の熱を屋外に通しにくい状態を保ちます。

つまり夏は冷房を利用して屋内の温度を下げた空気が屋外に抜けにくい状態を保ちつつ屋外の暑い空気を通さないようにする効果があるために冷房の効果を高める事ができますし、冬場には屋内を暖房で温度を上げた空気が屋外に抜けにくい状態を保ちながら屋外の冷たい空気を屋内に通さないようにする効果があります。大きな意味で構造的には魔法瓶と同じような効果が期待できます。

従って、断熱塗料を塗る事で夏冬に関係なくエアコンなどの冷暖房費を節約する効果があるので電気代の節約に期待ができる事になります。ちなみに断熱塗料は遮熱塗料とは違い塗った表面が高反射にはならないので、輻射熱は蓄積されてしまうのでヒートアイランド現象に対する効果は期待できません。屋根に断熱塗料を塗った場合にはどのくらいの耐久年数があるかというと屋根の素材や立地条件によっても異なりますが10年~12年程度は持つと言われています。素材がスレートの屋根の場合には塗り替えの標準的な年数が約10年と言われていますから、スレート屋根の場合には屋根の塗り替えのタイミングで断熱塗料を塗る事も必要になります。

ちなみに断熱塗料の効果は絶対的なものではなく、立地条件や屋根や外壁の素材によっても効果の差がありますし、塗料の種類によっても差はあります。家を長持ちさせてより良い居住空間を考えるのであれば、屋根の塗り替え時には断熱塗料だけでなく遮熱塗料も組み合わせて塗る事で輻射熱に対する効果も期待できるようになるのでヒートアイランド現象の対策にもつながりますし夏場の冷房の効果は上がるようになります。